【Sonic】インターネットコンピューターの初のDEX

2022年1月ついにインターネットコンピューターにもDEXが稼働し始めました。

その名もSonic。さっそく使ってみましたので、レビューをしてみたいと思います。

この記事では

  • SONICでできること
  • 今後予定していること
  • XTCトレードの重要性と値下がり予想

にふれつつSONICについて紹介したいと思います。

DEXはインターネットコンピューターにとって大切な一歩です。なお、DEXはリスクがあります。利用は自己責任です。

Soincでできること・特徴

SonicはDEXなので通貨の交換に関係した機能がメインです。

  • 通貨交換・スワップ
  • 流動性の追加
  • 預け入れ・引き出し

通貨交換・スワップ

ICP、WICP、XTCの3つのトークンをそれぞれ取引できます。

ガスについて

イーサリアム系のDEXとはことなり、ネットワークが混雑していても追加のガスは不要です。Sonicはゼロガスをうたっていて、0.3%の低い手数料で利用が可能です。

流動性の追加

他のDEX同様にまず流動性を追加することができます。

利用者視点でみたとき流動性があるDEXは使いやすいです。流動性が無いと自分のトークンを交換しようとしたとき、価値を低めに見積もられることになります。要は資産的価値が減るということです。

流動性が十分にあると、DEXでは取引した時の価値の減少はほとんどおきません。自分の望んだレートで交換できます。

Sonicに流動性を追加することでDEXとしての価値を高めることが可能になります。

インセンティブは?

また流動性追加には手数料の分配のメリットがあります。流動性を追加するインセンティブです。

別の利用者がトークンをスワップするごとに発生する 0.3% の手数料が、あなたの流動性に自動に分配される仕組みになっていて流動性からトークンに戻したときにちょっとトークンの量が増えます。

>>流動性と報酬

預け入れ・引き出し

自分のウォレットにある資産をSonicに預け入れます。

今のメリットとしては取引などの時間がちょっと短縮されます。そもそもの取引時間も短いので資産が手元から離れるデメリットを考慮に入れると、 「現時点」 ではあんまり意味ないです。

ガバナンストークンについて

今からSonicを使い始める価値についてみていきます。DEXとして本格的に稼働するのにガバナンストークン発行があります。目玉のトークン配布です。

初期トークン配布

エアドロップ、初期の流動性追加者、預入で配布するとしています。先ほど、メリットがないと紹介しましたが今後にはメリットがあります。DEXに流動性を追加したりするインセンティブです

初期配布の割合

払い出される予定のトークンの割合を見てみましょう。

現在アナウンスされている初期配分は

  • パブリックセール 5%
  • チーム 20%
  • コミュニティ 75%

UNISWAPと比較してもコミュニティの割合が高いといえます。

また、チームが一度にガバナンストークンにアクセスできないように4年間かけて配られるので、開発元による早期利益回収はされないように設計されています。ゆっくりとトークンが払いだされるのも他のDEXやプロジェクトで見られる方法ですね。インターネットコンピューターも最大で8年かけてICPを払い出し中です。

いつ頃配布されるのか

バージョン1で稼働しているわけですが、バージョン2で配布予定とのことです。元の計画でも2022年以降とざっくりしているので、こちらも新しいアナウンスを待ちます。

利用できるトークンについて

他のDeFiと比べてまだ扱うトークンが少ないですね。トークン3つがリストされています。

ICP、WICP、XTCです。

WICPもXTCもネイティブトークンをラップしたもの

ちょっとだけ残念なお知らせをすると、V1時点で利用できるトークンはインターネットコンピューターのトークンをラップしただけです。

  • ICPのラップがWICP
  • サイクルのラップがXTC

本質的には意味がなさそうに見えます。XTCに関してはインターネットコンピューター全体に影響を与えるほどの変化なのですけれども、一方でXTC保持には下落のリスクがあります。

XTCはインターネットコンピューターの利用料金を下げる

XTCは開発者にとって画期的です。一方で金融資産と見る人には注意が必要です。というのも、価格上限が決まっているため、値上がりよりも最初期は値下がりが起きる可能性があります。

サイクルは価値が1XDRに固定されている

ネイティブトークンであるサイクルはインターネットコンピューターの利用料として支払いに使われるトークンです。特徴はステーブルコインだということ。

サイクルはICPを燃やすことで手に入れることができます。

サイクルの交換のレートは1XDR*に対して常に1兆サイクルを生成できます。

* XDRは通貨バスケット、おおよそ160円の価値

1 XDR = 1 TC(1兆サイクル)

つまり、

160円 = 1 TC

ICPを保持している人であれば必ずこのレートでトレードできます。

XTCのほうがサイクルトークンより高価だと?

サイクルを消費するのは開発者です。

1 XTCは1 TC に相当します。つまり 最初は160円 (1XDR) の価値があるのですけれども、1XTCの元となる 1 TC が常に160円で供給されるので、理論的には 160円 以上の値段にはなりえません。

もし1XTCが1XDR以上になっていたら、通常のサイクルを手に入れたほうがお得なので、単純に買わないほうがよいでしょう。

XTCのほうがサイクルトークンより安いと?

XTCを資産として見ている人には悪い知らせですが、1XTCは1XDRよりも価格が下がる可能性があります。というのも、サイクルが常に1XDRで供給されているので、XTCが買われる場面は価格が1XDRを下回った時だけです。

そもそも、こんな状態になるのでしょうか。

サイクルというのはインターネットコンピューターでアプリを動かすのに使用されます。企業や個人がアプリを動かし続けるのに使用するわけですけれども、不要になったアプリは削除したりすることになります。そのとき余ったサイクルを売りに出します。

しかし、サイクルは1TCあたり常に1XDRで手に入れることができるので、必然、XTCを売ろうとするとそれ以下で売らなければなりません。

XTCが下がることでインターネットコンピューターの利用料が下がる

XTCを資産としてみる人にとっては都合が悪いでしょうが、インターネットコンピューター全体でみるとメリットがあります。

利用料金の値下げです。

現在、ストレージ利用料が1GBあたり5$/年になっているわけですが、これは1TC = 1XDRでのはなしです。もし、1TCが1XDR以下で購入できるようになれば安くストレージを利用できます。

XTCの出番。

例えば、1XTCが0.5XDRになるとストレージは2.5$/年で使用できるようになります。

利用料金が下がれば、より多くのサービスがインターネットコンピューターで展開してくれる可能性が増えます。ネットワークとしての価値が高まりやすいということです。

インターネットコンピューターの創設者ドミニクが話していた通り、利用料を下げる仕組みをXTCは作ったことになります。

今後予定されている機能

ガバナンスの始動に加えてトークン発行、ファーム、ローンチパッドの機能が予定されています。

Sonicはトークン規格・DIP20を策定していて、この規格にあるトークンであればSonicで取引が可能になります。

いまは3つのトークンしか扱えませんが今後は違います。Sonicで新しいトークンが発行可能になり、プロジェクトが新しく開始されたときに資金を集めやすくなり、ユーザー側はSonicを通じて新しいトークンを獲得できるようになります。

まさにDeFiです。

Sonicの使い方・実際に操作してみた

実際にSonicを利用してみましたので、操作方法を書きます。簡素な画面ゆえか直観的です。

必要なもの

  • plug(ウォレット)

Sonicを使うためにはPlugというウォレットが必要です。あらかじめブラウザにインストールしておきます。

>> plugをインストール 

plug準備

Sonicへアクセス

https://sonic.ooo/

にアクセスして「Launch App」でアプリを起動します。

plugと接続

画面右上の「Connect to Plug」を押します。

規約に同意するかポップアップがでるので、問題ないなら「I agree」で進みましょう。

Plugが立ち上がるので、Sonicを使用するために必要なキャニスター(サーバーのようなもの)と接続許可を求められるので「Allow」で同意します。

Sonic上にウォレットアドレスが表示されれば準備完了です。

スワップ

トークンの選択

Swapタブを選択し、自分の持っているトークンと欲しいトークンを選びます。今回はICP→WICPです。

下部のボタンを押すとPlugが立ち上がるので、問題なければ「Confirm」押してトークンの変換を完了させます。

流動性の追加

続いて流動性追加です。まずはトークンを2種類用意します。今回はWICPとXTCのペアで進めます。

「Liquidity」タブを開いて「Create Position」を押します。

ペアの選択

今回はXTCを選びます。

流動性に追加する量を決める

流動性を追加は二つのトークンのペアを同じ価値で預け入れる必要があるのですけれども、同じになるように自動で計算してくれます。足りない場合はスワップで同じになるように調整します。

追加可能になると下部のボタンが「Review Supply」になるので次に進みます。

Plugが立ち上がるので、「Confirm」で流動性を確定させます。

Sonicへの預入・引き出し

所持しているトークンが「Assets」タブを開くと表示されます。

「+」で預け入れ、「ー」で引き出しです。引き出し先はplugのウォレットになります。

預け入れ

plugで所持しているWICPをSonicに指定量をいれます。

Plugが立ち上がるので、「Confirm」で 確定させます。

引き出し

預け入れと操作は一緒ですので移動先だけ確認しておきましょう。

Plugが立ち上がるので、「Confirm」で 確定させます。

まとめ

  • 初期のトークンはICP、WICP、XTCの3つ
  • 流動性のインセンティブは0.3%の手数料報酬
  • XTCはステーブルコインをラップしているゆえに値下がりリスクがある
  • ガバナンストークンを今後配布予定

インターネットコンピューターのDEXはいくつかあるのですが、Sonicが先陣をきりました。

ネットワークとしてはビットコインのサポート、さらにETHの研究開発など、今後のDeFiとしての機能が拡張されていくことでしょう。他にもDEXプロジェクトはあり、最終的にどのDEXに人気が集まるかはまだわからないので、とりあえず全部のDEXプロジェクトに注目していきたいと思います。

黎明期ならではのわくわく感がありますね。